Reviewer:
tpjv86b
-
-
February 23, 2022
Subject:
敗残の英軍俘虜
港釜山へ”白旗上陸”
京城へはあす到着
皇軍の生きた戦果
【釜山にて大山、須山両特派員発】赫々たる大東亜戦争の生きた戦果...マレー方面の英軍俘虜〇〇〇〇名はいよいよ二十四日朝釜山に上陸。世界に冠たる我が輸送陣の鉄壁を誇示して大陸の兵站基地半島に劇的な第一歩を印すのだ。嘗ては世界も我もの顔に横行していた英軍がひと度起った皇軍の前に命欲しさに白旗を掲げて降伏。いま敗残の身を提げて凋落の表情を我が半島二千四百万の目の辺りにはっきりと見せるのだ。昨年十二月八日畏くも大詔を拝してより皇軍の征くところ敵なく開戦僅かに九ヶ月にして太平洋を征服。勝利の土産を迎える半島の感謝感激はいよいよ昂まり、ここに大東亜戦完遂への覚悟を爾が上にも煽らせるのである。
感激のこの日の玄関釜山の港は俘虜を迎える態勢全く成って街のどこへ行っても俘虜の話で溢れている。ニュースの銀幕に初めて観た。そして聞いた俘虜ではあったが『一体どんな恰好をしているんだろう』その想像もいまや現実と化して一夜経てばこの眼で見られる嬉しい感激で一ぱいだ。
朝鮮軍報道部厚地大佐が陣取っている駅前の荒井旅館には二十三日俘虜上陸発表の感激を銃後に知らせるようと新聞記者団、写真班、ニュース・カメラマンの群が足しげく出入りして連絡に忙しい。釜山の港はこの夜世紀の感激に更けて行った。(朝鮮軍検閲済み)